光触媒とは?
Contents
光触媒とは?
酸化チタン(二酸化チタン)に紫外線が当たると、酸化チタン表面が非常に強力な酸化力を持つようになります。
この酸化力により、表面に接触する物質を分解する作用(接触分解)が得られます。
これを光触媒作用と呼び、外壁の汚れを分解する(防汚)、室内の脱臭・抗菌など、幅広い範囲で応用されています。
酸化チタンの造膜方法
①光触媒は接触分解が原則なので効果的に光触媒を利用するには、酸化チタンを目的の基板(外壁塗装面・ガラス面等)に固着させる事が大きな1つのポイントになります。
その方法として大きく分けて下記の2つの方法があります(現場施工→常温で酸化チタン の造膜)。
バインダー方式(粉状酸化チタン + 有機バインダー・・・接着剤等)
*最も一般的に用いられている方法
ティオシステム方式(酸化チタンゾル溶液 + ペルオキソチタン酸水溶液)
*ティオスカイコート
②酸化チタンを固着させるためには長期的に、効率よく(目的の基板を酸化チタンですべて覆う) 、目的の基板に対して安全に酸化チタンを固着させる事が必要とされます。
バインダー方式とは
バインダー方式(粉状酸化チタン + 有機バインダー・・・接着剤、アパタイト、シリカ等)
長期的に固着 | 固着するために使用している有機バインダー(接着剤、アパタイト、シリカ等)は、有機物なので酸化チタンが接触している部分は、酸化分解されて酸化チタンが剥がれ落ちてしまい(※1)長期的に固着する事が困難であると考えられます。 |
---|---|
効率よく固着 | 酸化チタンが有機バインダー(接着剤等)で被覆されている(※2)ので目的基盤を酸化チタンですべて覆う事ができず、光触媒効果を激減させていると考えられます。 |
安全に固着 | 酸化チタンが基盤(塗装面等の有機基板)に接触している部分は光触媒作用で基板を分解し損傷(※3)させていると考えられます。 |
ティオシステム方式とは・・・無機バインダー使用
ティオシステム方式・・・2層コーティング(酸化チタンゾル溶液 + ペルオキソチタン酸水溶液)
長期的に固着 | 固着するために使用しているバインダーは酸化チタンですが、その特徴は紫外線を吸収しても光触媒作用を起こさず、無機質(金属)でありながら常温で固着してしまう(鉛筆硬度7H)ペルオキソチタン酸(アモルファス型過酸化チタン)を使用する事によって酸化チタンがバインダー自体を分解する事がないので長期固着させることを実現しました。(分解能力のある酸化チタンを固着させるために分解能力がなく常温で固着する酸化チタンを使用) |
---|---|
効率よく固着 | ティオスカイコートの成分は酸化チタンと水です。目的の基板にコーティングした際、水が蒸発することで、目的の基板の表面大部分を酸化チタンで覆う事で光触媒効果を最大限に引出すことを実現しました。 |
安全に固着 | ペルオキソチタン酸が有機基板への光触媒作用を完全にブロックする事により目的の基板に影響を与えないことを実現しました。 |
ハイドロテクトとティオスカイコートの比較(データと本施工)
①分解活性指数(汚れを分解する性能)比較
■試験場所
財団法人神奈川科学技術アカデミー
*光触媒工業会での分解活性指数の認証基準は5.
大きいほど性能が高い事を表します(光触媒工業会HP参照)。
T光触媒(有機系) ハイドロテクト・・・・・・・・・・11.9 nmol/L/min
P光触媒(フッ素系)・・・・・7.5 nmol/L/min
ティオスカイコート・・・ ・・・・・24.0 nmol/L/min
ティオスカイコートはH社より2倍以上の分解能力があると判断で
ティオスカイコート 応用例(ガラス)
他社有機系(フッ素)光触媒とティオスカイコートの比較
■施工場所:L社九州工場(福岡県八女市)
施工1年6ヶ月後のそれぞれの比較
①第二工場(他社有機系フッ素光触媒施工)・・外壁全体にカビ、コケ、汚れが付着 しています
■施工場所L社九州工場(福岡県八女市)
施工1年6ヶ月後のそれぞれの比較
②第一工場(ティオスカイコート施工)・・・施工当時の美観を維持しています
某納豆工場試験施工・・・納豆菌による外壁の防汚検証
某納豆工場施工・・・納豆菌による外壁の防汚検証
試験施工
福岡市某自動車販売店(2年経過)
福岡市動物園(3年経過)
福岡県糸島市:一蘭の森 LPガスタンク光触媒施工(6年6ヶ月経過)
ガス・臭気分解(フィルター)